春の陽気と猫の尻尾

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今日は久しぶりに散歩をした。
散歩をするとき僕は必ず寄るカフェがあるのだが、今回はそのカフェから見た光景ついてお話したい。
そのカフェは東京の郊外にある個人店で、駅から少し離れた閑静な住宅街にある。
立地のせいか正直繁盛はしていないが、出されるコーヒーもランチも店の雰囲気も申し分なく、店主も愛想は良いが寡黙で、客の少なさも相まって他人に声を掛けられるのがあまり好きではない僕にとってはとても居心地の良い空間だ。
今日も空いた店内の一番奥、外の見える席に座った。
オーダーを取りに来る店主に本日のランチとコーヒーを頼み、しばし窓の外を眺める。
視界に映るのは特に面白みも無い陽に照らされた少し広い道路だが、春も近づいてきた今日この頃、日当たりの良い窓際の席はつまらなくとも心地よい。
ランチとコーヒーを楽しんで、もう一杯コーヒーをお替り、さて仕事でもするかとパソコンを開こうとしたとき、ふと窓の外で影がちらついた。
日当たりの良い道路にふてぶてしい顔つきの猫、その長い尻尾がうねうねと揺れている。
不機嫌なのかと思ったが、どうもそうではないらしい。
周りには活発そうな子猫が三匹いて、その尻尾にじゃれついているのだ。
猫は尻尾で子供をあやすのか。
これは初めて知った。
陽気の中、厳寒の中幸運にもこんなに大きく育った子猫が遊ぶ。
寒い中たった一匹子猫を産み育てた母猫の愛情を露も知らず、無邪気にじゃれつく子猫たちは夏になれば独り立ちして母の元を去っていくのだろう。
桜の咲く春もまだなのにそんなセンチメンタルなことを考えた僕は、結局仕事もせず、あともう一杯コーヒーをおかわりして家に帰った。
その頃には日も少し落ち、猫の親子はどこかへ消えていた。
まつ毛が短いのが気になる子猫がちょっと心配だ。
そうだ、今日は帰りに薬局でまつ毛美容液を買っておこう。
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